まとまると置賜地域は
もっとおもしろい
待ち望んだ、
小国町がアルカディア地域へ
農業・商業・工業が
連携した地域づくりを
(一社)やまがたアルカディア観光局
専門部会メンバー
渡邊拓磨
2021年4月より、やまがたアルカディア観光局(以下、アルカディア観光局)に小国町が参入した。専門部会のメンバーに加わったのは「農事組合法人 小国きんたけ工房」の代表理事を務め、キノコの生産・加工・販売、菌床製造を手がけるとともに、幅広い事業者を対象にキノコの生産指導も行っている渡邊拓磨さん。町の特性、人とのつながりを生かした企画や人の動きが、置賜全域に波及していくことを確信している。
ー小国町の参入についてどのように捉えていますか?
「やっと参加できる!」という思いです。これまで自分たちが考えたことをブラッシュアップして、アルカディア観光局の動きに乗せていけば、間違いなく一気に進むだろうと思いました。専門部会のメンバーになったのは、町内の起業家と、コロナ禍で宙に浮いていたインバウンド企画を町内外向けにやろうという話をしていたところ、役場の方に「それ、アルカディア観光局でできるんじゃないか」と言われたのがきっかけです。
ーどのようなことを企画していますか?
うちの工房でキノコの採り放題をして、バーベキューをして、お土産に短角牛のソーセージなどを道の駅に買いに行くプランがあります。工場見学もしてボリュームのあるプランにしたり、1時間以内のコンパクトな内容にしたり、参加者が選んで組み合わせられるプランを増やしていくところです。
この秋に「小国マルチワーク事業協同組合」が立ち上がるのに伴い、2泊3日から1ヶ月の簡易版「マルチワークツアー」を企画しています。小国町の農業や工業に従事していろいろな体験ができるツアーです。私が今手がけているのは、マルチワークで雇用した方の福利厚生を整備し、年収を確保して働いていけるシステムづくり。これは小国町内だけでなんとかという話ではなく、今後、置賜地域内で横に広げていける活動だと思っています。
ーアルカディア観光局に期待することは?
観光局には、さまざまな業種の専門の方々がいらっしゃいます。そういう方々が、どういう風に小国町を感じるか、すごく知りたいです。マイナス面もどんどん言ってもらうと、こちらができることが増えていくいい機会になりますよね。情報交換にはすごく期待しています。アルカディア地域は、現在は2市3町ですが、せっかくの置賜3市5町、8地区がすべてまとまれば、どんどん面白いことができるはず。例えば、小国町では2年前からアワビを養殖していますが、うちのシイタケを食べて育っているんです。小国のいちごやトマトも食べています。地区ごとに特産品を食べて育った鮑が8種類あって、それがおいしかったら最高じゃないですか?
PROFILE
渡邊拓磨(わたなべ・たくま)
小国町出身。「農事組合法人 小国きんたけ工房」代表理事。商工会、農協青年部等の役職につき、同世代がつながり連携していく流れをつくっている。キノコについての知識、情熱、愛情は並外れていて、菌床の元となるチップにもこだわっている。